【???】
「せいやあああああっ!!!」;
澄んだ蒼の長髪が視界を横切り、一瞬遅れて風圧が肌を襲う。
同時に、巨大生物が悲鳴を上げていた。
獲物は、大剣。
それを握っているのは、見た目年端もいかぬ小柄な少女。
だが一連の動作は、歴戦の戦士らしく洗練されているのが見て取れる。
彼女の剣は強固な甲殻を断ち、巨大生物に傷を負わせていた。
【???】
「まだですっ! はああああっ!!!」;
巨体を縫い迸る閃光と、響き渡る虫の絶叫。
剣を振るう少女はさらに斬撃を重ね、鎧のような外皮に傷を刻みこんでいく。
そして巨大生物は圧倒的な実力差を悟ったか、恨みがましい声を残し地中へ再び潜っていった。 |